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メディアは誰のためのものなのか? [その他思う事]

明日5月21日のNHKスペシャルが「そしてテレビは“戦争”を煽(あお)った~ロシアvsウクライナ2年の記録~」です。
この番組実はかなり気になってます。
戦争が起きたときメディアは戦争を肯定するのか否定するのか、
メディアは誰のためにニュースや番組を作るのか、
インターネットは本当に正しく戦争を伝えられるのか、
自分たちに都合が良い情報を連ねるだけの「個人が国の代理戦争みたいな情報戦」に加わったりするだけになったりしないのか、
インターネットが普及してみんな一次情報に触れていると思っているかもしれないけど本当にそれが正しい一次情報なのか、
誰かがそれを意図的に歪めた情報だったりしないのか、
こんなにノイズのような情報が溢れかえるインターネットでどれだけ正確な情報にたどり着けるのか、
実はいま現在私たちはとても危うい情報媒体しか持っていないのではないか、
…ということをずっと考えていたりします。

ひょっとしてひょっとすると、このNHKスペシャルは何かそれに関係する事を示唆しているんじゃないかと思ったりしています。
明日21時からとりあえず録画しておかないと…


サハリンへのバイクツーリングが出来ないとか… [サハリン・バイクツーリング]

稚内市のホームページに「現在、2016年のサハリン定期航路の運航予定はございません。」とあるように、少なくとも今年は、サハリンにバイクツーリングで行くことは出来ないんですね…
定期航路で使われていたアインス宗谷も春には海外へ売られてしまうようです…
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一時期は第三セクターでの運行も模索されていたようですが、どうもダメだったようです。

サハリンのバイク愛好家と「また一緒に走りたいね」とか話していただけに、残念です。
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2013年と2015年の2回行っていて、気がつくとちょっとした恒例行事のようになっていただけにがっかりでした。日本から一番近い外国を味わえるツーリングだっただけに、行けなくなると「これからどうしようか…」と思ったりもします。
サハリン・バイクツーリングのために入手した国際ナンバープレートももう活躍することはないのかな、と考えたりもします…

※2016年6月に、7月〜9月で定期航路が復活することがいきなり発表されました。

田丸公美子著「シモネッタのマルコルド」 [お勧めの本]


イタリア語通訳狂想曲 シモネッタのアマルコルド (文春文庫)

イタリア語通訳狂想曲 シモネッタのアマルコルド (文春文庫)

  • 作者: 田丸 公美子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2014/07/10
  • メディア: 文庫



最近読んで、なるほどなぁやっぱり通訳って大変だ、と感じた本です。
(田丸公美子さんはイタリア語通訳で有名な方です)
通訳が遭遇するいろいろな苦労をおもしろおかしく書いてあって、楽しく読めるだけでなく、通訳の大変さがよく判る本です。

ちょっとロシア語が出来るからとロシア語の文書を訳そうとしても、漁業用語とか出てくるともうお手上げ、っていうのを聞いたこともあったのですごく納得して読みました。
専門用語は本当に「知らないとどうにも出来ない」んですよね。
専門用語は本当に難しくて、例えば「底曳き網漁」とかロシア語が出てきたらどうにもなりません
そこまでいかなくても、身近なところでは料理の名前なんかそうです。
料理名でも、たぶんGoogle翻訳で「おにぎり」をロシア語に訳して出てくる「Райс мач(米のボール)」とか使っても、まず通じないはず。
でもまだ、料理だったらスマートフォンの画像検索で、何とかヒントを見つけることも出来ますが技術用語なんかはお手上げです…
外国語を使う能力って、もちろん文法や単語は重要なんですが、実はこの「あ、これをこのまま訳すとヤバイ」とか「この日本語の文章は、ロシア語のこっちの文章に置き換えた方がニュアンスが伝わる」とか、そういった感覚的な訓練(もしくは経験)も重要な気がします。

そんなわけで、言葉さえ判れば通訳が出来るかというと、そんなことは絶対にないんだなと判る本です。

「実は…」と「知ってますよね」のВы знаете... [ロシア語]

最近までこんがらがっていた文章です。
(1) Вы знаете, у меня мотоцикл.
(2) Вы знаете, что у меня мотоцикл.

このふたつの文章の違いは、 чтоが あるかないかですが、意味はすごく違います。
(1)実はなんですがね、私はバイクを持ってるんですよ
(2)あなたは私がバイクを持っていることを知ってますよね

「Вы знаете(もしくは Ты знаешь)」だけだと「実は…」という表現で、
「Вы знаете, что...(もしくは Ты знаешь, что...)」となると「…」を知ってますよね。
となるんです。
ロシア語がある程度詳しい人は、今さら何をと思われるかもしれませんが…
私の場合、しばらく判らなかったんです…
「Вы знаете, ...」 を解説している本はあるんですが、「Вы знаете, что...」を解説しているのはなかったような気がしました。



初級ロシア語文法

初級ロシア語文法

  • 作者: 黒田 龍之助
  • 出版社/メーカー: 三修社
  • 発売日: 2012/01/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)




ロシア語のしくみ《新版》 (言葉のしくみ)

ロシア語のしくみ《新版》 (言葉のしくみ)

  • 作者: 黒田 龍之助
  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 2014/06/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



サハリンの紹介動画 [ロシアについて思う]

サハリンを紹介した動画の完成度はほんと高くなりました。
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例えば、このhttp://youtu.be/n324ral_OZwは私も滞在したポロナイスクという人口およそ2万人の町の映像です。空撮やタイムラプス、望遠気味の映像やイメージ的な映像を上手く編集しているので見応えがあります。(ロシアで作られた動画です)
映像にはポロナイスクに住む先住民の人々も出ています。

ほんとレベルが高くて、この動画を見てポロナイスクをイメージしてから訪問したら、ちょっとガッカリするかもしれません。
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空撮も効果的です。
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タイムラプスも綺麗です。

また、こちらはサハリン版(サハリン州版)の映像です。
http://youtu.be/ODt4ObPQ-tQ
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美しい自然とイメージ的な映像編集がうまい!
丘の上で女性が大きなプラトーク(ロシアの女性がよく身につける大きなスカーフ)をくるりと回して羽織るのかな、と思ったら実はそれが大きな旗で、風に流されて大きく広がり、そこにはサハリンの地図が画かれているという、もうお見事な演出があります。
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スカーフをくるりと回すと…
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そこにはサハリンの地図が!

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こちらもタイムラプスが効果的です。

一見の価値がある動画です。





DJI PHANTOM 3 ADVANCED(フルHDカメラ標準搭載) P3A

DJI PHANTOM 3 ADVANCED(フルHDカメラ標準搭載) P3A

  • 出版社/メーカー: DJI
  • メディア: 付属品




海外ツーリングで活躍するMOLESKINE [サハリン・バイクツーリング]

今回のサハリン・バイクツーリングでも、やはり活躍してくれたのが、このMOLESKINE ポートフォリオです。
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グリーンのポートフォリオは一緒に行った友人のもので、フランスで購入したものだったりします。国内だけでなく、海外でも入手できるのもメリットです。(ちなみにこのグリーンの方は、友人が購入した時は日本では入手が難しくプレミアがついていたというものだったりします)
モレスキンの公式オンラインストアだといろいろと限定品も出ているので、他の人とはちょっと変えたいという人はぜひ一度チェックする事をお勧めします。
http://www.moleskine.co.jp

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何回もサイフとして海外で活躍してくれて、結構ヤレてきていますが、特に問題はありません。
今年は何かと使いやすい100ルーブル紙幣を中心に用意したので、かなり便利でした。

そしてさらに、海外ツーリングで活躍するのがこちらの通常のノートです。

MOLESKINE モレスキン スクエアードノートブック・方眼・ポケット ([文具])

MOLESKINE モレスキン スクエアードノートブック・方眼・ポケット ([文具])

  • 作者: MOLESKINE
  • 出版社/メーカー: ワーキングユニット・ジャパン
  • 発売日: 2008/09/01
  • メディア: 単行本


友人はまだロシア語でのやり取りに不安があるからと使っていたのですが、確かに下手に英語でやり取りするよりもノートを使ってやり取りする方が、こちらも相手もポイントを絞り込んで書き込むので、思った以上に細かいやり取りが出来ます。
それはもう、地図や買い物の値段のやり取りだけではなくて、こちらのスケジュールを相手に教えて、どの日が都合が良いか、都合が悪いかなど、細かい情報もやり取りできます。
友人に言わせると、前回ノートを使う方法が思いのほか有効だったことに気づいたから、だそうです。
確かに、今回は友人と別行動していたときもそれなりにあって、彼は特に困って私に電話をかけてくることもなく自分でいろいろとやっていました。
モレスキンの普通のノートも、下手な翻訳ソフトよりもコミュニケーションツールとして役に立ちます。
モレスキン、あなどれません。




MOLESKINE モレスキン ポートフォリオ ポケット / グリーン

MOLESKINE モレスキン ポートフォリオ ポケット / グリーン

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ワーキングユニット・ジャパン
  • 発売日: 2013/04/04
  • メディア: Stationery



ロシアでプリペイドSIMを購入する [サハリン・バイクツーリング]

今回のサハリン・バイクツーリングではコルサコフの町でプリペイドSIMを購入してネット環境を整えました。
一応、iphoneで動作するオフライン・マップ「maps.me」も用意していましたし、ガガーリン・ホテルも無料のWIFIがあるのですが、やはりネット環境があったほうが何かと便利だからということで、フェリーの港から一番近いコルサコフで購入することにしました。(ユジノサハリンスクまで行ってしまうと、すでにショップが閉店している可能性があったのも理由です)

通信会社はポロナイスクのホテルの近くにもMTC(英語表記だとMTS)という携帯ショップがあることが判っていたので、この通信会社なら問題ないだろうと当たりを付けていました。
ですが、実際にショップに行くときに道に迷ってしまいました。(私、方向オンチなんです…)
そこでオフライン地図で現在地を調べていたら、私の大型スクーターに興味を持った小学生くらいの少年が話し掛けてきました。ロシアでは50ccの原付は免許なしで乗れるので、むしろオフロードバイクよりもスクーターの方が身近だったのかもしれません。(感覚的には、でっかい原付と見えたのかもしれません)
イタリアのバイクなんだよ、とか言ったついでに「MTCの場所を知ってる?」と尋ねると、
「Магазин МТС?(MTSのお店?)」
「そう、マガジン エムテーエス!」
「知ってるよ。だったら僕も乗せていってよ」
ということで、少年をスクーターに乗せて道案内をして貰って、無事に近くのMTCのショップにたどり着くことが出来ました。意外と近くでしたし…

で、店員さんのお姉さんに…
「こんにちは。すいません、iphoneで使えるプリペイドSIMを買いたいんです」
Здравствуйте.
ズドラーストブイチェ。
Извините, я хочу купить припейд сим для iPhona.
イズビニーチェ、ヤー ハチュー クピーチ プリペイド シム、 ドゥリャ アイフォーナ。
と伝えました。

もしiphoneではないなら手持ちのスマートフォンを見せながら、
「すいません、スマートフォン用のプリペイドSIMを買いたいんです」ということで
Извините, я хочу купить припейд сим для смартфона.
イズビニーチェ、ヤー ハチュー クピーチ プリペイド シム、 ドゥリャ スマルトフォーナ。
と伝えれば、大丈夫です。
大抵、英語でのやり取りはまず出来ません…

するとお姉さんは「こんな料金になりますね」と、プランが書かれたチラシを見せてくれます。
内容は大体こんな感じです。
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(この画像はMTCのホームページからのものなので、実際のチラシとは見た目が違います)
スマートフォン用のプリペイドSIMプランの一覧です。
ひと月で500MB、3GB、午前1時から午後1時までは7GBですがそのほかの時間は制限なし、5GB、というプランがあります。
しかもこれらはロシア国内全域で使用できて、МТС加入者同士なら通話も可能、3G以降のプランには500分、400分、1100分の無料通話もついています。
もちろんテザリング対応です。
(2015年11月現在もプランは変わっていません。今後プランの内容が変わるかもしれませんが、その場合でもチラシの数字に注意すれば難しくないはずです。「гб」が「GB(ギガバイト)」を表しています)
これでお値段は基本的に300ルーブル〜900ルーブル(+その他200ルーブルくらいの料金)で外国人旅行者でもパスポートの提示をするだけで、15分くらいで購入出来ます。
私は3ギガのプランを購入しました。日本円で1000円くらいです。
海外用WIFIをレンタルするよりもかなり安上がりです。
あとはチラシの購入したいプランを指さして
「これ、お願いします」
Это пожалуйста.
エータ パジャーリスタ。
と伝えてください。
契約時のポイントはお姉さんが「Пасрорт(パースポルト;パスポートをお願いします)」と言ってきたら、自分のパスポートを渡しましょう。パスポートを確認しつつ、契約書を作ってくれます。自分で申込用紙などを記入する必要はありません。
確認のサインを求められますが、この時のサインは出来ればロシア語、もしくは英語で書いた方がいいと思います。(漢字で書いたら契約書の国籍の所を中国にされた人がいます、まぁそれでも特に問題はないでしょうけど…念のため)
提示された料金を支払えばそれですべて完了です。
もし料金を口頭で告げられたけど判らない場合には、メモ帳とかをお姉さんに差し出して…
Сколько?
スコーリカ?
いくらですか?
Извините, напишите здесь.
イズビニーチェ、ナピシーテ ズデス。
すいません、ここに書いてください。
と告げれば書いてもらえます。
なにせロシア語でやり取りすると、お姉さんが「あ、この人はロシア語が判るのね」と思って、いきなりロシア語でいろいろと説明してくる可能性があるので、そこいらも覚悟しておきましょう。
どうしても自分の限界を超えてしまうようならば…
Извините, я из японии.
イズビニーチェ、ヤー イズ イポーニー。
すいません、私は日本から来たんです。
Я не знаю трудное слово.
ヤー ニェ ズナーユ トゥルードナエ スラーバ 。
私は難しい単語が判りません。
と申し訳なさそうに伝えれば、きっと向こうは困った顔をしつつも手加減してくれるはずです。

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渡されるのは契約書(個人情報が載っているためこの画像にはありません)の他に、画像のパッケージです。
SIMカードは標準SIMからマイクロSIMを切り離せるタイプです。ただナノSIM用の切れ目はなく、iphone用にはどうするのかと思ったら、大きなSIMカッターを持ち出して、ガチャコン!と切り出してくれました。
ここいらが、わざわざタイプ別にSIMを用意したりしないロシア流合理主義を感じます。
もし、iphone用に小さく切り出してくれそうにないようなら…
Извините, я хочу "nano sim".
イズビニーチェ、 ヤー ハチュー ナノシム。
(すいません、私はナノSIMが欲しいんです)と伝えれば、判ってもらえます
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(なお、ショップのお姉さんににこやかな笑顔での対応をあまり期待してはいけません。真面目な事をするときは、笑ったりせずに真剣な表情で対応すること、という文化なので契約情報を端末に打ち込んでいるときは笑顔がないはずです。しかもお客は、顔なじみでもなく外国人旅行者です。お姉さんだって緊張しているはずなので、そういう時は笑顔がなくなります。こちらもどっしりと構えていてあげましょう)
iphoneに入れて、APN設定を説明書やカードにあるように「ip.mts.ru」に設定するだけで問題なくネットに繋がります。
また、お客さんがかなりいて時間的な余裕がないときは、SIMの交換などはしてもらえないかもしれません。自分でもSIM交換用に、交換用のピンやクリップも持って行った方が安心です。
さらに、交換してもらったときには、前に入っていた日本のSIMを気を利かせて「このSIMは廃棄しますか」とか言ってくるときもあります。
Я хочу сим.
ヤー ハチュー シム。
SIMはいりますから。
と伝えれば、日本国内用のSIMを捨てられることもありません。

で、SIMを無事に入手したので、店を出て道案内をしてくれた少年を自宅近くへ送り届け、日本から持ってきた「寿司消しゴム(100均ショップで買った寿司型消しゴム)」をプレゼントしました。
Это падарок для вас!
エタ パダローク ドゥリャ バース!
(これはあなたへの贈り物です!)

そしたら、じっと寿司を模った消しゴム3個入りセットを見つめていた少年は、「これ貰っちゃったし、せっかくだから家に来てお茶飲んでいってよ」とか言ってくれるのですが、「ごめんね。これから僕はユジノサハリンスクまで行くんだ」とか言って、お別れするのでした。
ちょうど私がSIMを買う時からお客さんが大勢やってきて、お店が対応できなくなって時間を繰り上げて閉店したので、もし少年が声をかけてくれなくて、道案内をしてくれなかったら、こんなに簡単にSIMを購入することは出来なかったはずです。ありがとう少年!
そんなわけでネット環境もあったので、ずいぶん精神的にも楽でした。
ネット環境の存在は大きいですね。
ちなみにツーリング中、圏外になることもなく通信速度も快適でした。




どうしても不安だという場合は、念のためSIMカッターを持っていけば完璧です。

世の中が変化していることを教えられるサハリンです [サハリン・バイクツーリング]

サハリンをバイクで走る人なら大抵立ち寄るのが、ブズモリエ村の物売りおばさんたちのところです。
ユジノサハリンスクからおよそ110キロ、この先、西へ向かって西海岸に行くにも、北に向かってポロナイスク方面へ向かうにもひと区切りつく休憩ポイントです。
サハリンバイクツーリングを紹介するバイク雑誌にも必ずと言ってよいほど写真が出てます。
道端にワゴン代わりの乳母車を並べ、コーヒーやピロシキを売っていて、なんかこう「ロシアの田舎の物売りおばさんたち」って感じがとってもノスタルジックで良い感じでした…

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【2013年のブズモリエの様子、良い感じにノスタルジックな雰囲気です】


しかし、2015年に訪れたら、あれほど並んでいた乳母車は申し訳程度のたった3台でコーヒーがメインです。そばには、ベンチ付きのこじゃれた感じでキオスク・スタイル(?)の売店が出来ていました。
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【2015年にはこんな感じの売店が出来てました、飲み物の種類も圧倒的に増え、アイスクリームも売っています】

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【確かに便利にはなりました…だけどちょっとさみしい気分かも】

しかもカニを売っていたおばさんの服装もちょっとだけおしゃれな感じになってます。サングラスもかけていたりします。
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便利にはなったんですが、まるで「田舎で知り合った素朴なタイプの美少女が、2年後にはおしゃれした普通の女の子(ちょっと世の中にも慣れた)に変わっていた」感じです。
なんか気落ちして、ベンチに座ってぼんやりとアイスクリームを食べていたら、友人が言うんです…
「ここだって変わるんだって。このスタイルの方が売っている方も買う方も便利だから変わったんだよ」
と言って、まぁそうだよなぁ、と納得したりしました。
そんなわけで、このブズモリエではわざわざ2年前と変わっていないマガジン(商店)に入って、パンとか買ったりしたのでした。ロシア人のバイク愛好家と知り合ったのもこのブズモリエだったので、ちょっとした思い出の場所だったいうこともあったんでしょうね。
最初にこの場所に来たときは感動したんです。
ああ、サハリンのツーリング動画でいっぱい見た、あの物売りおばさんたちのところに俺は来たんだ!って。でももう、それはなくなっちゃいました。

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ここだけは何年経ってもこのままだろうなぁ、と勝手に思い込んでいたらあっさり変わってました。
サハリンの変化は日本以上に早い気がします。
しかも前向きな変化を遂げているんですよね。

よくよく考えると、初めてサハリンに来たときは、北海道の稚内の先に(もっと北に)大きな町があるってことにさえ驚いていたんです。それが2年ごとに訪れて、あそこが変わっただとか言ってるんですから、なんか不思議な感じです。
そもそも思い返すと、サハリンに来たときに引きつけられた魅力の一つが変化が目に見えて判ることでしたから、そもそも変化がない方が珍しいってあとになって気がつきました。

日本にいると意外と自分の周りが変わっていることに気がつかないんですが、サハリンに来てそれを教えて貰っているような気がします。

筆記体のメニューが読めません [サハリン・バイクツーリング]

今回は筆記体で手書きされたメニューの話です。
ポロナイスクからちょっとだけ南のレルモントフカ村(人口わずか30人ほど)にあるカフェが、「カフェ・ボストーク」です。
でっかい発電所の近く(南側)にあります。
(ちなみに、レルモントフカ村の発電所は、海水を冷却装置に利用したターボ付き発電機を採用していて、今やロシアに5カ所しかない珍しい発電所だったりします。1960年代後半、電力供給が重要課題だった時代、サハリン中央部に作られた重要なインフラ施設でした)
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ここで友人と昼食を取ろうとお店に入ったのですが…いきなりそこのおばさんから「ボルシ!」と大きな声で呼びかけられてびっくりです。
おろおろしつつ「Можно?(モージナ?=いいですか?)」と訪ねると、問題ないようなのでテーブルに着いたのですが、そこでやっとおばさんから投げかけられた言葉が「Борщ?(ボルシチにする?)」だったことに思い至りました。
日本人だから、いきなりそういう言葉で迎えられたのかな、とも思ったんですが、私たちのあとに入ってきたロシア人の男性客二人にも「Борщ?」と大きな言葉をかけていたので、おばさんなりのやり取りだったようです。その男性客たちのほうもおばさんに明確な答えをせずにテーブルに着いてましたけど…

で、テーブルに着いてメニューを見たんですが…えーと、読めません…
それなりにロシア語の筆記体も読めるつもりだったのですが、読めません…
読めるところもあるんですが、и,е,лの判別が難しいし、ы、яにすごくクセがあります…(ロシア語の筆記体は、綺麗に書く人は本当に美しいのですが、クセのある字を書く人も多いので読むのは大変です)
結局のところおばさんがお勧めしてくれた料理を食べたんですが、ほんとメニューが読めませんでした。サラダとカツレツ、お茶とコーヒー、モルス(ベリー類のジュース)くらいしか判りませんでした…

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で、日本に帰って来てから解読したところ、メニューの内容はこんな内容でした。

Салаты サラダ
1.Свежая капуста 新鮮なキャベツ
2.Папоротник ワラビ
3.Кальмар в горчичной заправке イカとマスタード
4.Морковь с чесноком и майонезом ニンジンとニンニクマヨネーズ
5.Морская капуста 昆布サラダ
6.Оливье ポテトサラダ

Ⅰ блюдо 1番目の料理(ロシア料理でのスープ類や前菜)
1.Борщ ボルシチ
2.Рассольник ラッソーリニク(ジャガイモや穀物、ピクルスの入ったスープ)
3.Суп с фрикадельками 肉団子入りスープ

ⅡБлюдо(2番目の料理、ロシア料理でのメイン)
1.Поджарка свинная с гарниром
焼いた豚肉と、ガルニール(ジャガイモやご飯、ソバの実などが入ったもの)
2.Кимча жареная со свининой с гарниром
焼いたキムチ、豚肉入りガルニール
※多分、食べたのはこれです。キムチや豚肉、野菜が炒められたものが御飯にかけられて出てきました。いわばキムチ入り肉野菜炒めかけ御飯だった感じです。
3.Котлеты мясные с гарниром
肉のカツレツとガルニール
4.Отбивная свинная с гарниром
叩いた豚肉とガルニール
5.Глазунья из 2-х яиц
二つの卵からの目玉焼き

ⅢБлюдо(3番目の料理、2番目のメインの事もありますが、ここではデザートでした)
1.Блины с маслом
ロシア風クレープ、バターのせ
2.Блины со сметаной
ロシア風クレープ、サワークリームのせ
3.Блины с вареньем
ロシア風クレープ、ジャムのせ

1.Чай черный ; зелёный; 紅茶 、緑茶
2.Чай с лимоном レモンティー
3.Кофе черны ブラックコーヒー
4.Кофе со сливками 生クリーム入りコーヒー
5.Морс 「モルス」ベリー類のジュース

メニューの内容は長い間変わっていないようですので、サハリンにバイクツーリングに行かれる方はぜひこの日本語訳を持っていくと注文しやすいと思います。可能でしたら日本語付きのメニューを誰かおいてきてください。

ロシア語の筆記体をそこそこ書けても、やっぱり読むのは難しい。
そもそも、чёрныйが「черн.」とかに省略されているとは思いませんでした。

こういうときは、値段を確認しつつお店の人の流れにまかせてもなんとかなります。

それにしてもお値段が安く、思いのほかおいしかったお店でした。

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サラダはやめたので、最初に出てきたボルシチとモルス。
ボルシチはやっぱりおいしかった。

ロシア語の筆記体はあなどれません。

キュウリの酢漬けと豚の脂身の塩漬け [サハリン・バイクツーリング]

今回も食べ物の話題です。
まずこれです。
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パンにキュウリの酢漬けと「サーラ(сало)」という豚の脂身の塩漬けを載せて食べます。
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裏側から見るとこんな感じです。

これは、ドーリンスクの町の近くにある白鳥湖のそばで一休みしていた時、なんと2年前に知り合って100キロくらい一緒にツーリングした地元ロシア人バイク愛好家とまた偶然に出会ってふるまわれたものです。
お互いに相手のことがすぐにわかって
「え?○○だよね? 僕ら2年前にもサハリンに来たんだよ!」
「そうだよ! 覚えてるよ 2年前だろう!」
「いやぁ! また会えて嬉しいよ!」
なんてやり取りをロシア語でやり取りしたわけです。
しかも今回は再会しそうな気がしていたので、実は友人と一緒に簡単なお土産も持ってきていたりして、それを渡していたら、彼が自分のお弁当だったこのパンとキュウリの酢漬けとサーラをふるまってくれたんです。あとニンニクひとかけらもくれて「このニンニクかじりながら食べなよ」って。
ニンニク生でかじるなんてどうなの?と日本だったら思うかもしれませんけど、かじったら意外とおいしく感じました。
あとパンとキュウリの酢漬けとサーラは、これがまた美味しいんです!
たぶん日本で同じ味を食べたらそんなに感動しなかったかもしれませんけど、なんかね再会できたし、覚えていてくれたし、ふるまってくれた彼の気持ちとかも感じて美味しかったんです。
ごついキュウリも旨いし、サーラは何でしょう…肉ではなくて、なんかのパテみたいな感じです。
これ一つとニンニクひとかけらで日本人には充分にお昼ご飯になりました。

で、これを食べながらメールアドレスとか携帯の電話番号とかも教えて貰って、今回の画像や2年前の画像も送るからね!って別れたんですね。
ほんとは、一緒にご飯食べようという話も出たんですが、残念ながらスケジュールが合わずにかないませんでした。
またサハリンに行ったら、次こそぜひ一緒にご飯食べよう!って彼と連絡を取っていたりするのでした。

でも、不思議にこの時はロシア語やって良かったとかは思わなかったんです。
彼とまた会えたことの方が嬉しくて、ロシア語で会話するのは自然な事だから、そんな意識はなかったんです。
後からよくよく考えると、かつては外国語で会話するなんて絶対に考えられない、会話するときにはいやーな脂汗かいて、もう頭も真っ白、なんて所からそれなりに成長したなぁ、とか思いました。
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ほんと、軽い気持ちではじめたロシア語が、こんな面白い出来事を運んでくれるとはまったく予想外です。

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