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田丸公美子著「シモネッタのマルコルド」 [お勧めの本]


イタリア語通訳狂想曲 シモネッタのアマルコルド (文春文庫)

イタリア語通訳狂想曲 シモネッタのアマルコルド (文春文庫)

  • 作者: 田丸 公美子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2014/07/10
  • メディア: 文庫



最近読んで、なるほどなぁやっぱり通訳って大変だ、と感じた本です。
(田丸公美子さんはイタリア語通訳で有名な方です)
通訳が遭遇するいろいろな苦労をおもしろおかしく書いてあって、楽しく読めるだけでなく、通訳の大変さがよく判る本です。

ちょっとロシア語が出来るからとロシア語の文書を訳そうとしても、漁業用語とか出てくるともうお手上げ、っていうのを聞いたこともあったのですごく納得して読みました。
専門用語は本当に「知らないとどうにも出来ない」んですよね。
専門用語は本当に難しくて、例えば「底曳き網漁」とかロシア語が出てきたらどうにもなりません
そこまでいかなくても、身近なところでは料理の名前なんかそうです。
料理名でも、たぶんGoogle翻訳で「おにぎり」をロシア語に訳して出てくる「Райс мач(米のボール)」とか使っても、まず通じないはず。
でもまだ、料理だったらスマートフォンの画像検索で、何とかヒントを見つけることも出来ますが技術用語なんかはお手上げです…
外国語を使う能力って、もちろん文法や単語は重要なんですが、実はこの「あ、これをこのまま訳すとヤバイ」とか「この日本語の文章は、ロシア語のこっちの文章に置き換えた方がニュアンスが伝わる」とか、そういった感覚的な訓練(もしくは経験)も重要な気がします。

そんなわけで、言葉さえ判れば通訳が出来るかというと、そんなことは絶対にないんだなと判る本です。
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(ロシア語)単語が覚えられないから…この本を買いました。 [お勧めの本]

今、とにかく「単語」を覚えています。
先生からも指摘されていたのですが…私の場合、とにかく単語を知らなさすぎる…のです。

でも…覚えられないんです。
何冊も単語関係の本を買っても続かない。
ノートに書いても忘れてしまう…

 ああ、どうしたらいいんだろう…

 ってことで、ふらふらと新宿紀伊國屋書店(新宿南店)のロシア語コーナーに足を運びました。
(ここのロシア語コーナーはスペースこそ小さいものの、きっちりと本がセレクトされていて無駄がない。新しいものもすぐに入るし、ああこのコーナーを仕切っている人はきっと「よくわかっている」人だってのが伝わってきます)

 そこで見つけたのが、この一冊、NHK出版の「これなら覚えられる! ロシア語単語帳」です。

CDブック これなら覚えられる! ロシア語単語帳

CDブック これなら覚えられる! ロシア語単語帳

  • 作者: 柳町 裕子
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2011/03/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


 なんかアズキのかき氷みたいな色の本で、外見も地味です。
 イラストもあんまりない。とっても地味な本です。
 でも本の中を見てみたら…なんか、今までの本と違う。オーラが違う。
 1ページに載っている単語はひかえめな6個。
 単語が載っているページがおよそ170ページ。
 一日1ページ読んだとしても、1年で2回は読み返せます。
(実は、精神的に余裕がない(追い詰められた)人が1ページを見ると単語は6個にしかみえないのですが…実は関連して覚えられる単語がほかにも小さく載っていたりします)
 収録されている単語は1600語。
 例文も短めでありがたい。(長すぎる例文は、初級者にはつらいだけですから)
 これだけ覚えられれば、なんとかなるに違いない!
 とにかくこの本の単語をきっちりやれば、ロシア語イマイチ人間から脱出できるはず!
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 この本の全体的なイメージは、勉強の出来る優等生しか相手にしないカッコイイ先生でもなく、ノリだけで生徒を理解したような気分にしてごまかす先生でもない……そもそもどう勉強したらいいのか判らなくてつまづいている生徒に、じっくりと根気強く向き合って教えてくれる先生のイメージがありました。
 本を開いてみると、単語はアルファベット順ではなく、分野ごとによく整理されています。
 単語の分類も、覚える、思い出す、忘れる…とかがセットになっています。
 ああ、この1ページ覚えるだけで絶対に役に立つ!ってのがひしひしと感じます。
 なんかね、高校の授業とかで先生に「いいか、お前ら。ここをきっちり覚えろ、そしたら絶対に役に立つから」って言われているような気になりました。

 この本は、ロシア語をはじめた最初の頃に使うのではなくて、むしろ「単語が覚えられない」と焦ったり、挫折しそうな時に勉強する本じゃないかと思います。多少なりとも動詞や形容詞の変化形を覚えていないと、この本のありがたさが、多分判らないはずです。(巻末に簡単にまとめられていることはいるのですが、最初からこれだけで手をつけようとすると、判らないかもしれません)。

 それともう一つ、とにかく、一日30分は必ずロシア語の単語と向き合う、ということで手に入れたのが、30分の砂時計なんです。
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 ロシア語の勉強を毎日する、なんて事がどうしても出来なかったんです。
 だってつらいもん。
 自分が理解できない、とか、自分がしていることが何らかの成果に結びついていないかもしれない、という怖さと向き合うことはすごくつらいです。
 なので、とにかく30分は必ず勉強する、ってことで、かなり悲壮な覚悟で手に入れたアイテムです。
 安いタイマーじゃなく、ここであえて自分の宝物になりそうな「砂時計」にしたのが、われながらまだまだ少年の心を持った人間って気がします。
 実は1時間の砂時計にしようと思ったんです。
 でも、たまたま1時間の砂時計がなくて、30分のしか手に入らなかったんです。
 ですけどなんと単語の勉強、まず15分で挫折しそうになりました。
 自分としてはかなり勉強したつもりなのに、砂時計をみたらまだ半分くらい…。
 …なんというか、複雑な心境でした。
 こんな短時間でさえ、苦痛に感じるのか、とか。
 ああ、きっとやっぱり外国語は向いていないかもしれない、とか。
 でも、高いお金を出して砂時計を買ったんだから、無駄にしちゃいけない、とか。
 (実は、これが以外と効いてました)
 1時間の砂時計を買ったらとんでもないことになっていたな、とか。
 で、一週間くらいたったあたりから…苦痛に感じなくなってきたんです。
 なんとか形だけでも50ページまで進んで安心した、というのもあると思います。
 怪しい単語はあるけれど、例文を読むと思い出すとか、あっちの単語と関係あったけど忘れた、とか自分の頭に「きっかけ」が出来ているものも多くなってきました。

 まだまだ、道のりは遠いけど…

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 仕事の休憩時間や、寝る前なんかに単語をチェックできる小さなノート(MUJIの紙クロス 手のひらサイズポケットノート 40枚・3mm方眼・中紙160×91mm)にまとめていたりしています。

 他にもいろいろと単語関係の本は持っていますが、これは間違いなく良い本です!!
 だって、前にサハリンに行った時に表現したかった単語がだーーーっと並んで出てきましたから。
 もし、私みたいに「ああ、もうダメだぁ! 単語が覚えられない!」とお嘆きの方がいましたら、この本をおすすめします。

※ 2013年追加 ※
これ、本当に良い本です。この本で身につけた単語が私の基本になりました! この2年後にサハリンにツーリングに行った時、ロシア語の単語で困らなかったのも、すべてこの本のおかげだと実感しましたから。


CDブック これなら覚えられる! ロシア語単語帳

CDブック これなら覚えられる! ロシア語単語帳

  • 作者: 柳町 裕子
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2011/03/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)




*MUJIのノートは、コクヨの測量野帳3ミリ方眼のスケッチ(セ-Y3)と同等であることがわかりました。
(ただしコクヨの方は表紙に「SKETCH BOOK」の表題がついています)


お薦めの本「僕、ニッポンの味方です」 [お勧めの本]

 えーと、外国語を勉強している人にこの「僕、ニッポンの味方です」お勧めです。

僕、ニッポンの味方です

僕、ニッポンの味方です

  • 作者: マイケル・プロンコ
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2009/03/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


 ほんの最初の部分を読んだだけですけど、すごく良い本のニオイがぷんぷんします。
 寝言で外国語を話したり、夢の中で外国語を話している時は、無意識レベルまでその外国語が浸透して、本人の中で形作られようとしていることだから、とても良い兆候だ、なんてことが書いてあったりして、寝言でロシア語を話していた私としては嬉しくなってしまいます。

 それと、日本での外国語の学習は論理的な要素ばっかりで、脳の片方の方しか刺激していない、もっとアートなんかも司る右脳も使って学習すれば良いのに、みたいなことも書かれていて、おお!そうだよ! とか思ってしまいます。
 で、さらに本では、右脳を生かして、感情や創造力な点から外国語を理解していることと、文法などで構造的に理解していることはまったく違う、とも……。
 うわー、なんかこれってすごく重要ですよ!
 いや、あのね、私まだまだロシア語の文法はわからないことばっかりですけど、でもね、なんていうか、宿題の作文をしながら「あ、たぶんこっちの表現の方が美しいはず」ってのはなんとなくわかるようになってきているんですよ。
 あと、自分が作文した表現が回りくどいかどうか、二つの文章があったときどちらが堅い表現で、どちらが軟らかい表現なのか、そういうのが感覚的にわかるようになってきている気がします。今まで英語を勉強してきた時にはそんなの感じませんでしたけど。
 なんていうか、今まで自分が外国語を勉強しようと思っていた時に、すごく文法に縛られて、そういう事を無理矢理自分の中で押し殺していたような気がします。

 しかも今日のロシア語の授業で、ふと文法で困った時に「知識としては正解はわからないけど、リズムというか感覚的には、こんな感じになったほうが良いと思う」ってことで正解を答えられたんです。で、この本を読んで、ひょっとして右脳を使うってこんな感じかなぁ、なんても思いました。

 それと外国語を学ぶ事って、前に書いた「表現記述言語」みたいな事もきっちりと触れられているんです。ぜひぜひ、この本読んでください。絶対に勉強になります!

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