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ロシア語版「アナと雪の女王」(歌詞について) [ロシア語]

ロシア語版「アナと雪の女王」の歌詞です。

タイトルは
«Отпусти и забудь»となっていますが、これは「自由に行かせて、忘れさせて」となるんでしょうが、これだときちんとしたニュアンスが伝わらないような気がします。ロシア語の単語って、シチュエーションによって様々な意味合いを持つので、表面の意味しか掴んでいないのではないかという怖さがあるんですよね。

参考までに歌詞はこうなってます。
«Отпусти и забудь»
Метель укроет склоны горных вершин
И белым-бела земля.
Безмолвное королевство,
Королевой стала я..
А ветер стонет и на сердце ураган..
Мне б его сдержать, но я не могла.

Не открывай, храни секрет,
Будь хорошей девочкой для всех.
Закрой все чувства на замок,
Но тщетно всё!

Отпусти и забудь,
Что прошло - уже не вернуть.
Отпусти и забудь,
Новый день укажет путь.
Не боюсь ничего уже,
Пусть бушует шторм -
Холод всегда мне был по душе.

А я бегу всё выше,
На ледяную гладь.
И страхам дней минувших
Меня уж не догнать.

Пора узнать, что я могу -
На службу призову пургу,
Свободу обрету во льдах,
Навсегда!..

Отпусти и забудь
Этот мир из твоих грёз.
Отпусти и забудь,
И не будет больше слёз.
Здесь мой дом,
Мой снежный удел.
Пусть бушует шторм...

Искрится воздух
И земля от моих чар.
Подвластны мне мороз и лёд,
Ну что за дивный дар.
И вот уже я знаю, как мне дальше быть!
Я не вернусь назад,
Должна я всё забыть.

Отпусти и забудь!
И на небо лети зарёй!
Отпусти и забудь,
Полярной сияй звездой!
Встречу я
Первый свой рассвет.
Пусть бушует шторм -
Холод всегда мне был по душе.

特に最後の一行なんですが、日本語版の歌では「少しも寒くないわ」というセリフになっていますが、ロシア語だと「私はいつも『寒さ』が好きだったもの」となってます。
__.PNG
(C)ディズニー
(по душе=好き(述語) ;душа 魂とか心とかの概念/Ты мне по душе. =私はあなたが好き)
ニュアンスとしては、ロシア語の表現の方が私は好みです。
ヒロインが過去に置かれていた状況から、過去を吹っ切った現在までのつながりを感じさせるから。

そりゃ、あんな短いセリフに日本語でたくさんのニュアンスを表現しろっていうのはすごく難しいですけど…でももう少し、がんばって欲しかった気がします。

ロシア語版「アナと雪の女王」 [ロシア語]

最近、ついつい見てしまうのが、ディズニーの「アナと雪の女王」のロシア語版の「Let it Go」だったりします。
http://youtu.be/70M-mSxB2bU
__.PNG
(C)ディズニー

印象的だったのが、すごく発音が綺麗で、言葉の最後の子音がきちんと聞き取れることだったんです。

私のような外国語がダメダメだった人間(すいません、見栄を張って過去形にしました)からすると、以前は、外国語の単語の終わりは全てフェードアウトするイメージがあったのですが、ロシア語を勉強してからはじめて、「ああロシア語は違うんだ」と判ったりするわけです。
特に、ロシア語を学び始めたばかりの頃、単語の「вот(強調した「これ」)」のときに「ボッ」と発音して、それを注意されたことがすごく記憶に残っているんです。
これは(カタカナで無理やり表記すると)「ヴォットゥ」(トゥは小さな一つの音で子音)であって、「ボッ」ではないんですよね。
そういう体験があったので、ああ、ロシア語は、きちんと単語の最後の子音まで意識しないといけないんだな、と感じていたんです。
(一方では先日、フランス語の発音で最後の子音は発音しないことが多いことが判って、軽くカルチャーショックを受けたりするわけですが…)

話は変わりますが…それにしても、「アナと雪の女王」のロシア語の題名は「Холодное сердце」なんですね。
つめたいハート、凍えた心、とか一応は訳せるのでしょうが、これだと微妙なニュアンスが欠けてしまう気がします。なによりもイメージが膨らみません。一つの言葉に二面性のある意味を持たせたり、複数の意味を持たせないといけないような気がします。ここいらがまだまだなんでしょうね。

この映像を見ながらいろいろと考えてしまったのでした。


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