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ポロナイスクで「ソ連」の名残を見つける [サハリン・バイクツーリング]

ポロナイスクで買い物するときに使ったのがこのお店です。
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旧ソ連スタイルのお店です。
お客さんがそのまま商品を手に取ることは出来ずに、確かめたいときにはカウンターの向こうにいる売り子さんにお願いして見せてもらいます。

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商品はそれなりに見やすいので、たとえロシア語が話せなくても指を指して商品を買うことが出来る利点もあったりします。
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さらにはレジでなくて、このでっかいロシア式ソロバンを、売り子さんが実際にお客さんが見えるように目の前で動かして計算します。
お客もそのソロバンの動きを追って検算出来るのがこの「旧ソ連式お会計システム(?)」です。
日本のソロバンは、売り子さんが計算するためのものですから小さいですが、ソ連のソロバンは売り子さんとお客さんが一緒に計算を確認するために大きくなっている印象でした。
このソロバン、昔、テレビとかでは見たんですけど、実際に使う様子を見られるとは思っていませんでした。
個人的に、このソ連式のシステムを体験できたのが嬉しくて、テンションが上がってしまいます。
このソロバン、すでにユジノサハリンスクでは見られません。
ポロナイスクのこのマガジン、なんとなくロシアとソ連がオーバーラップしているようなそんな感じでした。
しかもこの売り方だとスーパーなんかよりも必然的に会話も多くなるので「どこから来たの?中国?」とか聞かれて、「いえいえ、日本からですよ」「まぁそうなの、コンニチハ!」「あ、はい。コンニチハ!」とか会話したりもします。

それと、真面目に勉強や仕事をしているときには笑顔ではなくマジメな表情をすること! なんて教育がソ連時代にはあったというのを、前のロシア語の先生が話してくれた事があったのですが、今では売り子さんの笑顔もずいぶん増えた気がします。
ユジノサハリンスク駅前のハンバーガーショップの店員さんなんか、ヘタな日本のハンバーガーショップの店員さんよりも(作り笑いではない)にこやかな笑顔で、つい「また来てもいいな」と思わせるくらいです。濃い顔立ちで笑顔を見せられるとかなりの破壊力ですし。

話がズレましたが…サハリンも最初に来た2010年から比べると相当かわりました。
2010年では、町中にはまだかなり汚れた車が走っていたりしたのに、2015年では道路も整備されて洗車場が増えたこともあって大抵の車が綺麗になってます。
他にも、ユジノサハリンスクの歩道上にはキオスク(売店)が設置されていたのに、それももうなくなったとか…古いマガジンがスーパーに変わっていたとか…
友人の言葉を借りれば「サハリンの1年は日本の5年に相当するぐらい変わっている」です。
もちろんユジノサハリンスクで巨大なレーニン像が残っていたりもしますが、それだけじゃなく人々の生活スタイルの中に昔のソ連の名残を見つけたりするとちょっと嬉しく感じたりもしました。ロシアとソ連の二つの国を同時に旅している気持ちになれたりします。
このスタイルのお店も景気が上向いているサハリンから遠からず消えてしまうでしょうから、体験出来て幸運でした。

キュウリウオ、黒パン、イクラ、バター、ビールの夕食が絶品 [サハリン・バイクツーリング]

ポロナイスクで思いがけず差し入れをもらってしまった私と友人は、その日の夕食はレストランではなく部屋で食べようとなったわけです。
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(写真で見るとちょっとわびしい食事ですが、味は最高! 絶品のキュウリウオを食べてしまったあとにあわてて撮った写真だったりします)

近くのマガジンで買ったミネラルウォーターとニンジンのピリ辛味のピクルスも追加して、食べ始めたわけですが、これがまた絶品!
そんじょそこらで買えるキュウリウオじゃないからね、と貰ったキュウリウオの干物が素晴らしく旨い!
今年取れたというイクラと、このバターは絶対に旨いから、というのを黒パンに載せて食べるとこれがまたすごく旨い!
ニンジンのピリ辛味のピクルスも旨い!
どっしりとしたバルチカ9のビールが合う!
さすがNさんが、自信を持って差し入れてくれたこれらは素晴らしいレベルでした。
なんというか、昔ながらのロシアの食文化を味わった感じでした。

ほら、どうしたって日本では料理は外見も重要ですけども、なんかこう見てくれはどうでも良いけど食材の質にはこだわり抜きました! とにかくご託はいいから四の五の言わずに食ってみろ! みたいな感じです。もちろん食べると旨い!
これがユジノサハリンスクとかだと、外見もおしゃれになって、サラダひとつでも「サラダ『春』」とかになっているんですけど…
ポロナイスクでの今回の夕食は、もう中身だけで勝負って感じです。潔いです!
あ、ちなみにイクラとバターを載せて食べるという方法は、風味の強い黒パンでないとダメです。日本でよく売られているような白いパンだとイクラの生臭さが消えずに美味しくありません。
翌日、友人が白いパンで試してみたそうですが…黒パンの感動はなかったそうです。

私と友人はともすれば、行った旅行先で土地の名物を食べそこなう事が多いのですが、ことサハリンに関してはしっかりと土地の食事を楽しむ事が出来ています。
それもこれもサハリンで思いがけず、地元のロシア人と触れ合って、その縁で美味しいものにありつけている感じです。

一気にバイクで数百キロ走って、外国ツーリングを楽しむのも良いですが、私と友人のように45分走っては15分休憩して、地元で買ったオヤツを食べながらのんびりツーリングするってのもなかなか良いですよ。

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(ポロナイスクの中心にある広場)
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