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(ロシア語)「生格の落とし穴」この形容詞はどこにかかる? 文章の構成について [ロシア語での落とし穴]

今回は、ずーっと私自身がハマっていた生格の落とし穴についての報告です。

   まず、この文章…
(1)Я читаю учебник русского языка. 
   私はロシア語の教科書を読んでいます。
   "учебник"(教科書)に、русский язык(ロシア語)の生格がくっついています。 

   Я  читаю учебник     русского языка.
   主格 動詞  対格(不活動)  生格    生格
   特に問題なく理解できると思います。


   で、問題は次です。

(2)Я читаю учебник русской литературы. 
   私はロシア文学の教科書を読んでいます。
   Я  читаю  учебник    русской литературы.
   主格 動詞  対格(不活動)  生格    生格


 ここで(1)と(2)に違いがあります。
 (1)はруссккого、(2)русскойになっています。

 注意するのは「(2)のрусскаяが直接に修飾しているのは、литератураであって、учебникではない」のです。
RIMG0017.JPG
 混乱しやすい理由は、「русская литератураをひとつとして捉えてしまうと、これはучебникを修飾している」、とも捉えられるので、ついついрусскаяを男性名詞の形容詞の変化であるрусскогоに間違えてしまうのです。

 ここは、私が間違っていたポイントなんです!
 そもそもこの間違いやすいポイントを解説している文法書があんまりなかったりします…
 (ひょっとして、ここはみんな間違わないんでしょうか?)

 たとえば、これ。
 Я  читаю  русский    учебник. 私はロシアの教科書を読んでいます
 主格 動詞  対格(不活動)  対格(不活動)
 こちらは対格が使われていて、文章の構成が今までと違っています。
 この例文のあとに…

 Я читаю учебник русского языка. 
 こんなのが出てくると、русскогоは、языкではなくつい、учебникを修飾していると勘違いします。

 この順番で解説されると…まず、確実に間違います。
 私は、長い間理解できませんでした。
 気をつけましょう!

 実は…、最近発売された黒田龍之助さんの「初級ロシア語文法」で、私の場合、これが今まであやふやだったことに気が付いたんです。


初級ロシア語文法

初級ロシア語文法

  • 作者: 黒田 龍之助
  • 出版社/メーカー: 三修社
  • 発売日: 2012/01/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



 最初、思いっきり正攻法なタイトルだったので、本屋さんの店頭で黒田さんの本であることに気が付かず、Amazonで検索して気が付いたんです。

 で、よくよく内容を細かく見てみると、今回のようなハマるポイントがいくつも解説されています。しかも、口語調なので読みやすくなっています。
 ただ表紙と、ページを開いてぱっと見た時の印象が地味なので、黒田さんが書いた本ではないと思い込んだり、他の本との違いが判らなかったりします。
 値段もちょっと高めの3300円くらい、ページ数も400ページと厚いですが、それに見合う価値はあると思います。

 NHKの「新ロシア語入門」は途中で飽きてしまいましたが…この本は、間違いなく毎日勉強できる本に仕上がっています。

 黒田さんの前書き(この本小説のような前書きがあるんです!)によれば、最後まで読み通せるようにしたとのことです。後書きもありますが…まだ読んでいません。(^^;;

※流石に、この後、まもなくして読み通す事が出来ました。
この本は、私がちゃんと全部読み通せた初めての語学書(文法書)となりました。
過去に紹介した語学書は、途中で放り出したり、挫折しました。ちなみにいちばんはやく挫折したのはNHKのやつでした。あの本は、すごく上から見下ろされているような気がしてイヤでした。


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