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ガソリンスタンドでの給油方法(詳細改訂版) [サハリン・バイクツーリング]

今回はサハリン(ロシア)での、ガソリンスタンドでの給油方法についての話です。
バイクでサハリンをツーリングするとなると、どうしたって現地での給油が必要になります。
販売されるガソリンは、日本のようにレギュラーとハイオクという分類ではなく、オクタン価での分類になっています。
例えば、ガソリンスタンドのポンプのところに、Аи-92とかАи-95とか書かれているのが、オクタン価になります。また、プレミアムガソリンとしてオクタン価98ってのもあります。
またこれが紛らわしいのですが、ガソリンスタンドの看板にそれぞれの料金が表示されているのですが…そこに95オクタンの表示が出ているのに、実際には92オクタンだけの販売なんてこともあります。何というか、サハリン(に限らずおそらくはロシアならどこでも)は日本に比べてかなり大きな割合でローカル・ルールが適用されているので、なるべく早くそのローカルルールを把握した方がうまく行く気がします。
あとは、昼の休憩時間になっても、休憩中の表示も出さずに休みを取っているスタンドにも遭遇しました。インターホン越しにしつこく声をかけていたら、いきなり窓が空いて、「Закрыто! (ザクルイタ!:閉まってます!)」と言われたりもしました。びっくりしましたけど、腹立たしいとかいう感情は湧かず、むしろ日本との違いになんか面白かったんですけどね。

で、実際にガソリンスタンド給油する手順なんですが、こんな感じです。
(1)入れたい油種のポンプのところにバイクをつける。
(2)窓口に行って、油種と給油したい容量を告げて支払う。
◎95オクタン10リットルなら、
Извините, девяносто пятый (бензин) десять литров.
イズビニーチェ、デビノースタ ピャートイ、 ディーシチ リートラフ
 訳:すいません、95番目の(ガソリン)、10リッターで。
◎95オクタン15リットルなら、
Извините, девяносто пятый (бензин) пятнадцать литров.
イズビニーチェ、デビノースタ ピャートイ、 ピッナーツァティ リートラフ
◎95オクタン20リットルなら、
Извините, девяносто пятый (бензин) двадцать литров.
イズビニーチェ、デビノースタ ピャートイ、 ドゥバーツァティ リートラフ
◎92オクタン10リットルなら、
Извините, девяносто второй (бензин) десять литров.
イズビニーチェ、デビノースタ フタローイ、 ディーシチ リートラフ
◎92オクタン15リットルなら、
Извините, девяносто второй (бензин) пятнадцать литров.
イズビニーチェ、デビノースタ フタローイ、 ピッナーツァティ リートラフ
◎92オクタン20リットルなら、
Извините, девяносто второй (бензин) двадцать литров.
イズビニーチェ、デビノースタ フタローイ、ドゥバーツァティ リートラフ
※順序数詞を使ってオクタン価を表現しています。

※2015年追加
給油ポンプの番号を伝える必要がある場合には、колонка(カローンカ)を使います。
◎1番ポンプで、95オクタン15リットルなら、
Извините, колонка адин(2=два,3=три...), девяносто пятый (бензин) пятнадцать литров.
イズビニーチェ、カローンカ アディン(この「アディン」をポンプの番号に合わせて変えます。2=ドゥバー,3=トゥリー,4=チテーリ,5=ピャーチ,6=シェースチ,7=セーミ,8=ボーセミ,9=デービチ)、デビノースタ ピャートイ、 ピッナーツァティ リートラフ

ってな具合に告げて、店番をしているおばさんに料金を支払います。
おばさんからオクタン価の確認で、「пятый ? второй?」と聞いてくることもあるので、その時は落ち着いて、95オクタンなら「пятый(ピャートゥイ)」、92オクタンなら「второй(フタローイ)」と答えましょう。

メモでやりとりしたい、ということなら、

92オクタンを10リットルなら「АИ92 (10)」(10を丸で囲んでも良いでしょう)
95オクタンを20リットルなら「АИ95 (20)」(20を丸で囲んでも良いでしょう)
と書けば相手に伝わります。(英語の「N」ではなく、ロシア語の「И」を使ってください)

※2015年追加
КОЛОНКА (ポンプの番号) АИ(オクタン価) (欲しい量)で書くと伝わりやすいです。
1番ポンプで、92オクタン、10リッターなら
КОЛОНКА1 АИ92 10Л
2番ポンプで、95オクタン、15リッターなら
КОЛОНКА2 АИ95 15Л
と書けば確実に伝わります。

10リットルだからと「10L」と書くならまだしも、英語の筆記体で「L」を書くと、相手には…おそらく伝わりません…「0」ゼロだと思われるかもしれません…(英語のLに相当する文字は、ロシア語では「Л」にあたり、さらに筆記体では「∧」とか漢字の「人」みたいな形なのです)
なお、「7」という数字を手書きでは「ヌ」や「¥」、「1」を「イ」や「7」のように書く人もいるので、メモに書いてもらった料金を払う時には、読み間違いに注意してください(数字の「2」を「み」みたいに書く人がいるのと同じ感覚です)。
数字が怪しい時は、同じメモに自分でも値段を書いて、それを相手に見せて確認してもらいましょう。
※おばさんがロシア語で伝えてくれる料金を理解できなくとも支払い出来るように、10リットルで給油する事が多い人は500ルーブル紙幣、20リットル単位で給油する事が多い人は1000ルーブル紙幣を用意しておくと便利です(ガソリンスタンドでは1000ルーブル紙幣だけでも使いやすいです)。1リットルあたり50ルーブルを越えなければこの方法が使えます。なお2013年現在ロシアには消費税はありません。
お釣りが出た時は、この時に渡してくれます。
日本でのガソリンスタンドと違って、ここまでで一応、精算が済みます。
(市内での買い物でたまに嫌な顔をされる1000ルーブル紙幣もガソリンスタンドでは大活躍です)
レシートもこの段階のやり取りが記録されて出てきます。
20130817003114.jpg
レシートはこんな感じです。
(3)バイクを停めてあるポンプのところに戻って、ポンプのメーターを確認します。
0の表示になっていればそのまま給油ホースを握って給油が出来ますが、0以外の(以前給油した人の)表示になっている場合は、近くにあるスタートボタン(пусть(プースチ;(機械の)始動)などの表示があります、なんの表示もないボタンもありますが、大抵それっぽいボタンなのでわかります)を押せば、カウンターが0になり給油が出来るようになります。給油ホースを握ってもガソリンが出ない時は慌てず、スタートボタンを探しましょう。
(4)支払った分のガソリンを給油するとポンプは止まるので、ホースを戻して、ガソリンスタンドから出て行きます。(すでに精算が済んでいますからね)
(5)支払ったガソリンをすべて入れる前に満タンになった場合は、また窓口まで行って、未給油分のお金の払い戻しを受けます。(この時にはレシートは発行されません)
窓口では、「すいません、お釣りください」ということで、
Можно сдачу.
モージナ スダーチュ
と伝えれば、お釣りがもらえます。
もしくはこの「МОЖНО СДАЧУ.」をメモに書いて見せればおつりが貰えます。
どうしてもうまく伝えられない時は、「お釣り」である「スダーチャ(сдача;単語一つではこの形です)」と単語一つを伝えてみてください。ただ、単語一つだとすごく乱暴なニュアンスもあるので、伝わったからと調子に乗ってはしゃいだりするのはやめましょう。
※満タンにする時は、ある程度多めの量を告げて給油し、給油後に払い戻しを受ければOKです。ただ、あまりにも申告した量と実際に入れた量が違うと露骨に嫌な対応されることもありますので、お気をつけください。(今回ロシアの大手ガソリンスタンド「ロスネフチ」よりも、地元の小さなガソリンスタンドのおばさんの方が親切に対応してくれたような気がします)

最終的に、メモで油種と給油量を伝える方法もありますが…休憩中だったり、その油種がなくなっていたりすると対応が困難になります。特に、「Закрыто!(ザクルイタ!)」と言われたら、閉まっていることは確実なので、諦めましょう。

※2015年追加
ガソリンスタンドの看板に95オクタンの表示があっても、窓口の横に「АИ-95 НЕТ」と書かれている紙が貼られている事がありますが、それは「95オクタンはありません」という意味です。
看板があっても、1リッターあたりの値段が表示されていない場合も、そのオクタン価のガソリンの販売はされていません。

さて、レシートについて解説します。
20130817003114.jpg
まず、「ООО」ですが、これはロシア語で「有限会社」の略称になります。つづくダブルクォーテーションに囲まれた部分が社名です。なので、これなら経営している会社が、「有限会社"デーテー・アーゼーエスー21"」で、ガソリンスタンド名が「アー・ゼー・エス・ノーメル・ドゥバーツァティ・アディン:21番ガソリンスタンド」という感じです。

ちなみにロシア語で、
「ДТ」は、「дизельное топливо(ディーゼルナイェ・トープリヴァ):ディーゼル燃料」
「АЗС(アー・ゼー・エス)」は、「автозаправочная станция (アフタザプラーバチナヤ スターンツィア:自動車給油ステーション=>ガソリンスタンド)」
という意味です。
次の行には「!」マークがあるので、注意事項か?と思うかもしれませんが…「Добро пожаловать!」は「ようこそ!」と書いてあるだけです。

「АИ-95」は、オクタン価95のガソリン、「Кл」はколонка(カローンカ:ガソリンスタンドのポンプ)を意味し、「Кл.3」というのは「3番ポンプ」ということを表します。もし窓口で、これらの内容を間違われてしまうと、希望するガソリンが入れられないだけではなく、ポンプそのものが動作しないことがあります。
リセットボタンが効かなかったり、リセットしてもガソリンが出ない場合はこの数字を確認してください。もし間違いがある場合は窓口でレシートを見せながら、もう一度オーダーを繰り返せば判ってもらえるはずです。
右側の「10(+小数点としつこいくらいのゼロ) X 36.00」は、「単価36ルーブルで10リットル」という意味です。「ИТОГ(イトーク) 360.00」は「合計360ルーブル」を表しています。
その下、「наличными(ナリーチヌイミ) 360.00」は「現金での支払い 360ルーブル」です。

道路そばに建っている 「АЗС」の看板が判れば、ガソリンスタンドも見つけやすくなります。(画面右側にАЗСと書かれた看板が出ています)
__.PNG
こんな感じで見つけることが出来ます。
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コメント 2

雪風

初めまして、雪風と申します。

先日行われたノースアイランドラリーの参加に際して、こちらのサイトの記事が大変参考になりました。
ロシア語での給油方法に関しては特に参考になりまして、サハリンでもほぼ口頭だけで給油が出来てとても嬉しかったです。

つきましてはこちらの記事を私のブログでもご紹介させて頂きたいと思っているのですがよろしいでしょうか?

by 雪風 (2014-07-26 21:12) 

dayan

>雪風さん
お役に立てて嬉しいです。
口頭だけで給油出来たのでしたら、やっぱり楽ですよね!
どうぞ紹介してください!
by dayan (2014-07-29 22:36) 

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